JR京都駅(きょうとえき)歴史
京都駅 きょうとえき KYOTO
JR奈良線JR京都駅歴史紹介
京都駅は1877年(明治10年)2月6日に開業。
1874年に開業した神戸駅 – 大阪駅間の鉄道を東に延伸する形で設置された。
通過式の構造を持っていたが、数年間は終着駅として機能した。
駅が設置された八条通付近は旧来の繁華街である三条通などからは遠く離れた寂れた地域だった。立地は路線形状の都合や用地買収の観点から決定された。
1880年、鉄道は大津駅まで延伸されたが、この時のルートは東山にトンネルを掘削する技術がまだなかったことから、現在のJR奈良線を稲荷駅周辺まで南下した後、現在の名神高速道路が走っている敷地を通って、大津駅へと向かうものとなった。
その後1897年に京都鉄道(現:山陰本線)が開通し、1895年にのちの奈良線となる奈良鉄道や、市内の路面電車(京都市電)も乗り入れるようになり、京都駅周辺は急速に発展していった。
1914年(大正3年)、2代目駅舎が初代駅舎の南側に建設された。敷地を確保するため、駅全体が南に移設され、貨物ヤードや機関区は駅西方の梅小路に移転した。初代駅舎の跡地は駅前広場の拡張に使われた。
1921年(大正10年)8月1日に東海道本線のルートが東山トンネル・新逢坂山トンネルの開通によって馬場駅(現在の膳所駅) – 京都駅間で変更・短縮されることになった際に、利便性を上げるため五条の市街地近くに京都駅を移設する案と、新しい市街地の開発を図るため当地の北部を経由するルートに変えて、二条駅が現在設けられている付近に新しい京都総合駅を設けようという案もあったが、市街地付近に線路を引き込むのは予算や用地・工事の面で困難であったことと、京都駅付近で線路を迂回させるのはトンネル開通に伴う距離短縮効果を失わせるということから、どちらも立ち消えになった。
東海道新幹線の計画当初は、京都駅ではなく、その南方を経由してそこに新幹線の駅を設け、速達列車の「ひかり」はその駅を通過させる案となっていたが、自治体や地元財界、地元住民などの猛反発を受けたことから、京都駅に新幹線ホームを併設して全営業列車停車に落ち着いた経緯がある。
また「のぞみ」が登場した1992年(平成4年)3月14日、東京発の一番列車「のぞみ301号」は名古屋駅と当駅を通過していた。
JR東海の本社所在地である名古屋では「名古屋飛ばし」として問題となったが、京都では観光に適さない時間帯の列車であることから、ほとんど問題視されなかった。
その後、1997年(平成9年)11月29日のダイヤ改正で、この「のぞみ301号」は廃止されている。
なお、計画中の中央リニア新幹線を京都駅も経由するように地元側が誘致活動を行っているが、周辺府県および市町村の首長からも基本計画にある奈良ルート支持が多勢を占めており、非常に厳しい状況に立たされている。
同じく現在計画中の北陸新幹線は複数のルート案があったが、2016年に福井県の敦賀駅から小浜駅を経由して京都駅に乗り入れることが決定した。
また、京都駅からは2017年に、京都府南部の松井山手駅付近を経由して新大阪駅に接続する南回りルートに決定された。
JR奈良駅乗り入れ路線
JR西日本 : 在来線各線 – アーバンネットワークエリアに属し、合計5方面の列車が発着する。東海道本線と山陰本線には同社による独自の路線愛称が付けられている。
東海道本線 – JR京都駅の所属線となっている。滋賀県方面は「琵琶湖線」、大阪方面は「JR京都線」の愛称で案内されている。
1駅隣の山科駅から分岐する湖西線の列車もすべて当駅へ直通している。
山陰本線 – 京都駅が起点。園部駅まで「嵯峨野線」の愛称で案内されている。
奈良線 – 正式な起点は反対側の木津駅だが、列車運行上は当駅が起点となっている。
JR東海 : 東海道新幹線 – 全種別全列車が停車する。
近畿日本鉄道 : 京都線 – 京都駅が起点。京都駅と奈良とを結ぶ路線であり、JR西日本の奈良線と競合関係にある。駅番号として「B01」が付与されている。
京都市交通局 : 京都市営地下鉄烏丸線 – 駅番号として「K11」が付与されている。
JR西日本・JR東海の駅は特定都区市内制度における「京都市内」の駅であり、運賃計算の中心駅となっている。
京都駅は、地上の駅に近鉄京都線が発着し、地下の駅に近鉄から京都市営烏丸線へ直通する列車が停車するため、地上と地下に同じ事業者・同じ路線の車両が停車する。
JR線、地下鉄線、近鉄線を区別するために、近鉄線は「近鉄京都駅」、地下鉄線は「地下鉄京都駅(烏丸線京都駅)」と呼ばれることが多い。
京都駅の年号
1876年(明治9年)9月5日 – 大宮通仮停車場(現在の京都貨物駅付近) – 向日町駅間の官設鉄道が仮開業。
1877年(明治10年)2月5日 – 明治天皇を迎えて鉄道開業式を挙行。
1877年(明治10年)2月6日 – 京都停車場(京都駅)開業。大宮通仮停車場を廃止。
1879年(明治12年)8月18日 – 官設鉄道が京都駅から大谷駅まで延伸。この路線はその後大津駅(後の浜大津駅)まで延伸され、さらに後には東海道本線の一部となった。
1895年(明治28年)9月5日 – 奈良鉄道(現在の奈良線)が京都駅 – 伏見駅間を開業させて乗り入れ。
1897年(明治30年)4月1日 – 奈良鉄道の京都駅を七条駅として分離。
1897年(明治30年)11月16日 – 京都鉄道(現在の山陰本線)が大宮駅(のちに廃止)から延伸して京都駅に乗り入れ。
1905年(明治38年)2月7日 – 奈良鉄道が関西鉄道に事業譲渡。七条駅は関西鉄道の駅となる。
1907年(明治40年)8月1日 – 京都鉄道が国有化。
1907年(明治40年)10月1日 – 関西鉄道が国有化。七条駅は国有鉄道の駅となる。
1908年(明治41年)6月1日 – 旧・奈良鉄道の七条駅を当駅に統合。
1909年(明治42年)10月12日 – 国有鉄道の線路名称制定。新橋駅(のちの汐留駅) – 京都駅 – 神戸駅間は東海道本線、旧・奈良鉄道の路線は奈良線、旧・京都鉄道の路線は京都線となる。
1912年(明治45年)1月31日 – 線路名称改定。京都線が山陰本線に編入される。
1913年(大正2年)6月21日 – 貨物の取扱いを新設の梅小路駅に分離。
1914年(大正3年)8月15日 – 2代目駅舎供用開始。1915年10月完成。
1921年(大正10年)8月1日 – 新逢坂山トンネル完成により、馬場駅(現・膳所駅 – 当駅)間を新線に切り替え。同時に奈良線旧線(伏見駅 – 当駅間)が廃止され、桃山駅 – 稲荷駅間に新線を建設し、東海道本線旧線(稲荷駅 – 当駅間)を奈良線に編入。
1934年(昭和9年)1月8日 – 駅構内で呉海兵団入営臨時列車の見送り客圧死事故(京都駅跨線橋転倒事故)。
1950年(昭和25年)11月18日 – 駅構内の食堂からアイロンの不始末により出火し、駅舎全焼。
1952年(昭和27年)5月27日 – 3代目駅舎完成。
1964年(昭和39年)10月1日 – 東海道新幹線が開業。
1970年(昭和45年)10月1日 – 東海道本線で新快速の運転が開始され、当駅が東側の起終点となる。
1985年(昭和60年)3月14日 – 日中の快速が高槻駅まで各駅に停車するのに伴い、この時間帯の当駅始発・終着の普通の運行を廃止。
1987年(昭和62年)4月1日 – 国鉄分割民営化に伴い、新幹線部分を東海旅客鉄道(JR東海)、在来線部分を西日本旅客鉄道(JR西日本)が継承。
1989年(平成元年)3月11日 – 山陰3・4番のりば(現在の32・33番のりば)増設。
1991年(平成3年)3月16日 – 奈良線用ホーム8・9番のりば増設。従来の8番のりばを10番のりばに呼称変更。
1994年(平成6年)9月4日 – 山陰1番のりばを「はるかホーム」に、山陰2 – 4番のりばを山陰1 – 3番のりばに呼称変更。
1994年(平成6年)12月3日 – 「はるかホーム」を30番のりばに、山陰1 – 3番のりばを31 – 33番のりばに呼称変更。
1996年(平成8年)11月25日 – 1番のりば(現在の0番のりば)の改良工事が完成。
1997年(平成9年)7月12日 – 4代目駅舎となる新・京都駅ビル完成。駅部分供用開始。自動改札機導入。同時に近鉄京都駅と改札を分離する。
1997年(平成9年)8月:全国でも珍しい、京都駅と京都駅ビルの専属マスコットキャラクター「テット」と「スカーラ」を制定。
1997年(平成9年)9月1日 – 駅ビル開業を控えて日中の当駅始発・終着の普通の運行を復活。
1997年(平成9年)9月11日 – 京都駅ビル全面開業。ジェイアール京都伊勢丹開業。
1998年(平成10年)11月4日 – 新幹線改札口に自動改札機を導入。
1998年(平成10年)12月1日:京都駅・京都駅ビルのマスコットキャラクター「テット」と「スカーラ」が初お目見えする。以降、2002年春まで春・夏・冬の季節毎と毎週土日にキャラクターがショウやグリーティングを行う。
2002年(平成14年) – 1番のりばを0番のりばに呼称変更。
2003年(平成15年)11月1日 – JR西日本でICカードICOCA供用開始。
2007年(平成19年)8月23日 – JR京都駅NKビル開業。ビックカメラJR京都駅店が入店。店内に嵯峨野線ホームと直結する改札口の西洞院口を開設。
2008年(平成20年)2月13日 – 南北自由通路の西側橋上(西口改札前)に「スバコ(SUVACO)・ジェイアール京都伊勢丹」開業。
2009年(平成21年)7月20日 – 嵯峨野線当駅 – 丹波口駅間(京都駅構内は単線)が複線化。
2015年(平成27年)12月21日 – 8・9番のりばを拡幅。
2016年(平成28年)
・3月10日:新幹線ホームにおいて、可動式ホーム柵の設置が完了。
・3月26日:ダイヤ改正に伴い、特急「しなの」の乗り入れが廃止される。また、西口の改札内に電光掲示板が増設される。
・11月10日:8・9番のりばのエスカレーターが供用開始。奈良線ホームのエレベーターが移設される。
・12月11日:0番のりばの点字ブロックを内方線付き点状ブロックに交換。軌道かさ下げによるホーム段差解消工事完了。
2017年(平成29年)
・1月20日:奈良線ホームの改良工事が完成。
・2月16日:中央口および西口の改札内コンコースの電光掲示板の一部がフルカラーのものに交換される。
・6月1日:地下東口の改札内コンコースに電光掲示板が新設される。
・6月17日:周遊型臨時寝台列車「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の停車駅となる。
2018年(平成30年)
・3月17日:在来線に駅ナンバーを導入する。
・9月4日:台風21号の影響により天井のガラス板が落下し、数人が怪我をする事故が発生。
2020年(令和2年)9月11日:当駅を始発・終着とする特急「WEST EXPRESS 銀河」の運行を開始
2022年(令和4年)
・3月6日:2番のりばに昇降式ホーム柵が設置され、供用開始。
・10月19日:5番のりばに昇降式ホーム柵が設置され、供用開始。
・12月25日:地下中央口改札を閉鎖。
2023年 (令和5年)
・5月7日:ビックカメラJR京都駅店の閉店に伴い、西洞院口が閉鎖。
2024年(令和6年)
・3月16日:ダイヤ改正に伴い、らくラクはりまの発着駅となる
JR奈良線 JR奈良線歴史一覧
JR西日本旅客鉄道 奈良線 京都駅 – 東福寺駅 – 稲荷駅 – JR藤森駅 – 桃山駅 – 六地蔵駅 – 木幡駅 – 黄檗駅 – 宇治駅 – JR小倉駅 – 新田駅 – 城陽駅 – 長池駅 – 山城青谷駅 – 山城多賀駅 – 玉水駅 – 棚倉駅 – 上狛駅 – 木津駅( – 平城山駅 – 佐保信号場 – 奈良駅)
JR奈良線 JR奈良線駅一覧
JR西日本旅客鉄道 奈良線 京都駅 – 東福寺駅 – 稲荷駅 – JR藤森駅 – 桃山駅 – 六地蔵駅 – 木幡駅 – 黄檗駅 – 宇治駅 – JR小倉駅 – 新田駅 – 城陽駅 – 長池駅 – 山城青谷駅 – 山城多賀駅 – 玉水駅 – 棚倉駅 – 上狛駅 – 木津駅( – 平城山駅 – 佐保信号場 – 奈良駅)
※()内はJR関西本線所管の駅です。乗り換えは必要ございません。