蛙塚(かわずつか)の碑【井手町歴史観光スポット/JR奈良線歴史観光スポット】
井手の地名は、「川の水をせき止めたところ」という意味を持つ“井堤”からきていると言われる。
現に、この地域には井堤寺跡も存在する。
この地は玉川という清流が東西を貫き、湧水地でもあり、名水百選にも選ばれている。
かつて政治の中枢に最も近い場所でもあった。
聖武天皇の時代に政治の実権を握った橘諸兄の本拠地がこの井手の地にあり、聖武天皇も井手にあった諸兄の別邸に行幸したり、
また、井手に近い木津川市の恭仁京に遷都をおこなっている。
平安時代には、井手は歌枕の地として有名になる。
橘諸兄が邸宅に植えたことから始まる“山吹の花”、美しい清流である“玉川”、そしてその清流に棲息する“蛙”の名所として知られるようになったのである。
この“蛙”については、鴨長明の『無名抄』に次のような内容の一節がある。
蛙のことを“かわず”と呼んでいるが、実は“かわず”と呼べる蛙は“井手の蛙”だけだそうだ。
その色は黒っぽく、さほど大きくもなく、他の蛙のように飛び跳ねることもあまりない。
水のあるところにだけ棲み、夜更けになると鳴き始めるが、その声は「心澄み、ものあわれな」気持ちにさせてくれる。
“玉ノ井泉”と呼ばれていた湧水地には、蛙塚として昭和3年に建てられた石碑があり、周囲はちょっとした公園風の町民の休憩所となっている。
この石碑には紀貫之の句が刻まれている。
【音にきく 井堤の山吹 みつれども 蛙の聲は かわらざりけり】
この地が蛙塚と言われるようになったのは、かつて橘諸兄がこの場所に3本足のカジカを埋めたという伝説が残っているためであると言い伝えがある。
蛙塚(かわずつか)情報とアクセスマップ
時間 | |
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住所 | 京都府綴喜郡井手町井手玉ノ井 |
アクセス |
【電車】
JR奈良線 JR玉水駅から徒歩 |
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